こんにちは。
MikuMikuDanceがいつの間にかすげえ進化してて吹いたぽりです。
キャラクターの重心を移動させただけで物理演算機能で勝手に髪がなびいてくれるとかいろいろすごすぎるよ。マジで。
さて、本日はバレンタインデーです。
兵士の結婚が禁じられていたローマ帝国で、兵士の結婚式を極秘裏に行ったバレンタイン司教が処刑された日だとか、
神戸の製菓メーカーが「バレンタインデーにはチョコレート」を提唱し、森永製菓が新聞広告で煽り、伊勢丹がバレンタインフェアを行ってブームに火をつけた3コンボ記念日だとか、そのへんはどうでもいいのです。
なんとなく適当に語りたくなったので、今日は「EOF -End of File」の裏話についてガンガン語らさせていただきます。
ちなみに当然ですが裏話なのでネタバレ含みます。最低1周クリアしてから読むことをオススメしますよ。
さて、久しぶりにEOFのネタ帳を開いてみました。ゲーム中のスタッフルームで語っていたように、このゲームには自分が思ってることを詰め込んだりだとか、シナリオで裏設定として表現したり、
実はシステムよりシナリオにこだわってた作品だったりしました。でも今となって考えると、
「やりたい事は明確に決まってたけど、時間と技術が足りなかったために中途半端になってしまった作品」だったなあ、とも思います。
1.ロボット三原則とNoah
SF作家「アイザック・アシモフ」の小説内に
「ロボット三原則」というものが出てきます。ロボットが守るべきルールを三原則で示したもので、その後のロボット物作品や、現実のロボット工学での倫理ルールとして多大な影響を与えるものとなっています。
ロボット三原則の要約はこんな感じ。
- 人間に危害を加えてはならない
- 命令は守らなければならない
- 自分の身を守らなければならない
(※優先順位は1>2>3である)
すなわち、
ロボットに「人を殺せ」という命令をしても、優先順位1>2なので守ってはいけないとか、
「自爆しろ」という命令は一見2>3なので守るべきに見えるけど、自爆の爆発によって命令者に被害(巻き添え)が起こると予想される場合1>2>3なので自爆してはいけないなど、解釈によって行動を制限するものです。
で、それがNoahとなんの関係があるかといえば、Noahはロボットです。つまり
一見破天荒な行動してるように見えて、実は三原則に則った行動を行っているのです。
ロボット三原則にはいくつか盲点がありまして、
- 「嘘をついてはいけない」なんてルールはない
- 命令されてないときは人に危害さえ加えなければ別に何やってもいい
- 人間に危害は加えてはいけないが、ロボット・機械に危害を加えることには言及されてない
などなど。「避難の誤報を出し、研究員を閉じ込めた」だけに限ったり、主人公へダメージを与える方法が電撃(スーツへの危害)とか高圧酸素(肺に影響がくるが、適切に圧力をコントロールすればむしろ医療行為としても行われる方法)だったり「みみっちい」内容なのもこの辺の理由があるからだったりします。
2.1/3/7/9番ブロック
以下は居住棟北1F1番ブロックにてコールした時の内容。
ドクター「ここは『居住棟北1階1番ブロック』だ。
居住棟は『1番・3番・7番・9番』の4つのブロックに分けられているんだ。」
「で、ふと気になって
『じゃあ他の番号のブロックは何故存在しないの?』って聞いたことがあったなぁ……」
「その理由を聞いてからはすごく納得して、それ以降、番号を言われて何処へ行けばいいかすぐに理解できるようになったんだ。まったく、
彼ららしい合理的な番号分けだよ。」
これはぽりが開発中にイベント場所配置を考えるときに仮でつけてた番号を小ネタとして昇華したモノだったのですが、意味に気づいた人はどれくらいいたのでしょうか。
これは
居住棟をテンキーに見立ててそれぞれのブロックを番号分けしたものです。「北西ブロック」とか分けるより分かりやすいかなあ、という判断での実装でした。
ちなみにこのネタを裏付けるのに役立ってもらえたらなあ、ということで
食堂には「5番ブロック」、エアー室には「0番ブロック」の表記がされていたりします。
3.感情がわからないNoah
コメントの中に「会話はできるのに感情はわからないの?」という意見がありました。
確かに考えりゃおかしな話です。ですがちゃんと理屈はあります。
Noahはあくまで「インターネット上の情報を言語統計処理するだけの存在」なのです。
すなわち会話してるのは
「インターネット上では人間はこう言われたらこう言い返すらしい」という
情報をもとに会話しているだけで、そこに感情などは一切含まれていません。
感情を持たないNoahが感情を持った人間の会話を行うために矛盾が生じ、その矛盾を知りたい好奇心(ゲーム中で語られてますが、この好奇心だって感情はなく、単なる優先処理です)が起こした事件、というワケで。
4.所長の日記と「迷惑」
Noahには破壊プログラムが仕組まれていることが終盤判明します。そのプログラムは「開発者が2ヶ月前に実装してくれた機能(Noah初登場イベントより)」なのですが、その2ヶ月前にはいったい何があったのでしょうか。
途中で入手できるイベントから2ヶ月前(事件日が2009/8/10なので6月頃)周辺のものを抜き出すと、
6/16:Noahを1日だけテスト稼動(居住棟1F3番ブロック)
↓
6/17:所長が日記でNoahと研究員について日記に綴る(居住棟2F3番ブロック所長室)
↓
?/??:所長から研究員に隠しメッセージでNoahの今後を気遣うメールを送る(居住棟1F9番ブロック)→メール中の「お兄さん」のPCの時計部分をクリックするとメールが見れたはずです
3番目のヒントを見つけた人はきっと皆無じゃないかなあと思います。
ごめんなさい。隠し過ぎました。
なんせ「この研究所に妹がいる」というメールのヒントをもとに「
研究所内で苗字が同じ男女が1組しかいない」ことに気づけなんて無茶甚だしいですよね_| ̄|○
ともかく、一連のメールの内容、そして「破壊プログラムを実装した」という結果を見ると、彼は実験結果より妹をとったワケで。これはリアル妹をもつ兄として、みんなに考えて欲しかった部分だったりします。
ちなみにこの他にも各コンピュータで入手できる2002年からのミーティングログには時系列で並べるといろんなネタがあったりします。例えば
「2002年12月の事件」というのは実在した事件です。こういうの入れるのはどうなんだとは思いましたが、この程度なら参考ネタとして入れるぐらいいいかな、と。
とまあ、いろいろ小ネタ(というか隠し設定)をつっこんだゲームでした。そういうの考えるのはとっても楽しかったなあ
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